30年ぶりに戻ったら (43) — フリップチャートて何ですか?

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【こんな意外があった!】

「フリップチャートて何ですか?」

全く予期しない質問だった。昨年暮れ、日本でワークショップの準備をしていた時のことだった。

フリップチャートは私の勤務したどこの会社にもあったし、セミナー講師の必需品でもある。でもそう思っていたのはどうも私だけらしい、日本では。だから写真を載せておく↓これのことです。

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日本の文房具は素晴らしい。作りがしっかりしていて性能がよくて、色やデザインが豊富で、その上驚くほど値段が安い。もう信じられないほどに!😲

パリに住み始めた頃、オフィスに常備してある定規は木製だったので驚いたものだ。ボールペンも一種類だけで野暮ったかった。

丁度無印良品がパリに店を出した頃だったが、そこに並ぶ簡素なデザインの気の利いた文具が高級品に見えた。いや、高級品だったのだ、ヨーロッパでは。文具も重厚長大のヨーロッパ、小さくて軽くて気が利いているなどどいう製品コンセプトは、文具には無かったに違いない。
消せるボールペンなんて、ヨーロッパでは夢のまた夢だ。

文房具天国の日本万歳!

そういう経験があるので、フリップチャートが日本では広く使われていないなんて、考えもしなかった。

いやこれも、私の思い込みだったか。

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

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学びのポイント:意外なところに思い込みが隠れている。あなたの「まさか!」は何ですか?

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30年ぶりに戻ったら (42) — 雪崩の下でスマホは使えますか?

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【事実を知っている人の言葉は強い】

先日、レガというスイスのユニークな航空救助隊の提供するスマホのアプリについて取材していたときのこと。

このアプリを持っていると、山中で怪我をしたときなど人のいない場所で遭難したとき、自分の居場所をGPSを使って正確に知らせられる。それが一刻を争う災難救助には不可欠だ。

お話しを伺いながら、スイスなら雪崩に巻き込まれた人もこのアプリを発動させられますね、と私は言った。軽く相づちを打つつもりだった。けれどもレガの広報官、Sさんの言葉にハッとした。

「雪崩の下では雪に押しつぶされてスマホなんか使えませんよ」

あ、この方にとっては雪崩は絵空事じゃない、現実なんだ!

事実を知っている人の言葉は強い。

その時、唐突に思い出した。東京の通勤ラッシュの話は、ヨーロッパで出会った誰に話してもわかって貰えない。車両に人が詰め込まれ、両足を床に付けられないことさえある、と言ってもわからない。私はこんなに具体的に話しているのに!😨

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

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学びのポイント:その人の知っている事実たら、あなたは新しい体験を発見できる。今日は人の話の中から、何かを追体験する日にしよう。

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30年ぶりに戻ったら (34) — 電話番号をどう書く?

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【紛らわしい、どっちが?】

日本で色々な機会に名刺を頂くようになった。その度に、「ああ、仲間のいるところに戻ったなあ」と思うことがある。名刺にある電話番号の書き方が嬉しいのだ。

012-345-6789

これこれ、これよねー!

ヨーロッパではどう書くかというと

012 345 67 89

ヨーロッパ式の標記はメリハリが無い。一目でパッとわかるのは日本式の方だ。どれが市外局番でどれが市内で、どれが個人番号か、視覚で直ぐにわかるではないか。

ところがヨーロッパの人の感じ方は違うらしい。一度日本式で電話番号を書いたことがある。そうしたら「そのハイフンはどういう意味だ?」と聞かれた。日本式標記の数字は電話番号に見えないらしい。

不思議だなあ。

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

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学びのポイント:単純でどこにでもあるものほど、慣れが染みついていると変えられないもの。あなたのまわりなら、何がそれに当たるだろうか?今日は自分の思い込みを一つ探し当ててみよう。

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30年ぶりに戻ったら (35) — それでもムッとするスイス

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【まちがっているのはあなたです】

スイスを引き払って2ヶ月。そろそろテレビ受信料や健康保険などの契約解除の後始末が、終わりに近づいた。払いすぎたお金の返金がパラパラと銀行口座に入ってくる。大抵の契約サービスは、国外に移るというと払ったお金を計算してとりすぎた分を返してくれるのだ。
律儀なスイス、ありがたいなあ。

ところがスイス国鉄(SBB)は違った。

私は年払いの「半額カード」サービスを契約していたが(写真)、黙っていると自動的に更新するようになっている。契約更改は7月なのでSBBのウェブサイトにログインし、契約解除手続きをしようとした。

国外転居につき契約解除します、と理由を書き込み、税務署から発行された国外転居許可証を添付しようとするとエラーメッセージが返って来るではないか!

「あなたの添付した書類は形式が違っている。JPGかPDFに直すべし」

ムカッ!私の添付した書類はJPGだよっ!ーー思わずスクリーンに向かって毒づく。

そうだった、スイスにいたとき、時々こういう言葉のセンスにぶつかって腹を立てたものだった。一方的というか、むきつけなのだ。

今いる日本ならそんなことはないだろう。同じことを言うにもいきなり「あんたが悪い」とは言わないに決まっている。

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

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学びのポイント:日本の人の顧客に対する言葉遣いはとても丁寧だ。更にそこにへりくだった気持ちが籠もっている。そいうことは日本の外では*まったく*期待できない。ついいつもの気分でいると、「え!」と思うことがある。そういうときは、文化ボケは自分だと思って諦めよう。

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30年ぶりに戻ったら (32) –暑いからストッキングをはく日本の夏、この矛盾

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【猛暑の日々、その矛盾について】

パリで初めての夏、女の人たちがストッキングをはかないことに気が付いた。素足に直接靴を履く。その美しさに惹かれて私もマネをした。

以来30年間、夏にストッキングを穿いたことがない。

日本に戻ってこのところの猛暑。朝からミンミンゼミの声と共に、湿度の高い空気がウワーと押し寄せる。

ストッキングを穿くなど考えもしないで、素足で外出した私。その間違いに気づくのに時間はかからなかった。電車でも建物でもうっかり通風口の下に立とうものなら足が冷えること!日本では乗り物もオフィスもギンギンに冷房が効いているのだ。

そりゃーそうでしょう、この暑さだ。

しかし風邪をひいてはたまらない!😲

手近のコンビニに飛び込んでストッキングを買い、体温を防衛した。真夏にストッキングが必要というこの矛盾。

空気のカラッとしたヨーロッパの街では冷房はまずいらない。昼間は暑くても日陰は涼しい。朝夕の気温は20度そこそこだ。だから素足でいける。

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

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学びのポイント:暑さ寒さを凌ぐには、そこに住んでいる人々のすることをまねるのが、ほとんどの場合、一番良い。

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30年ぶりに戻ったら (30) — 現金と〒 その2

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【なんて安全な国!】

日本では現金を郵便で送れるんだ!

別に新しいことじゃないんだけど、30年間日本から離れている間に忘れていた。

現金書留というサービスのあることも忘れていたが、もっと根本的に忘れていたのは、現金をーーコインもOKーー紙の封筒に入れて郵送できるという、そういうことが何十年間たっても可能な、この国の社会のもつ人への信頼感覚だ。それも相当に揺るぎない信頼感覚。

そんなことヨーロッパでは、もとい、私の住んだフランスやスイスでは考えられない!封筒に現金を入れて郵送することはどちらの国でも禁じられている。

そのかわり、と言って良いだろうと思うが、日本には人を信頼していいかどうか,客観的に判断するシステムがないのではないか?やたらめったら人を信頼するか、または疑うか、どちらかしかないのでは?つまりその中間がない。

その結果、無意識の信頼を受け付けないシステムの中に入ると、膨大な量の書類に、私本人が手書きでよく似た同じことを何度も記入し、その度に印鑑を押すことになる。マイナンバーカードやネットバンキングの申し込みのように。やたらめたら人を疑うように、システム自体が作られているのだ。そこには、この線をクリアしたらあなたを信頼することにしよう、というほどほど感覚がない。

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

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学びのポイント:ほどほどという感覚は生きていく知恵だ。なんでも完全、完璧が良いといつのまにか思っていませんか?

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30年ぶりに戻ったら (27) — 現金と〒、ここまで信頼!

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【郵便配達の人が現金を受け取る!?】

最近知人から受け取った大きな封筒が料金不足だった。郵便配達の人が受取人(=私)を確認した後、私は不足分100円を払いその封筒を受け取った。郵便配達の人はレシートをくれた。

そうか、日本では料金不足の郵便には受取人が、それも現金で、郵便配達の人に、直接、払うのか!😳

こういうとき、日本の郵便の仕組みは人への信頼に基づいていると思って感心する。

スイスだとこうなる。

あなたの送った郵便が料金不足だったとしよう。投函後2−3日すると差し出し人=あなたはスイスポスト(スイスの郵便公社)から通知のはがきを受け取る。

「あなたの出した郵便物は○○フラン不足です。この欄に(はがきに点線で囲った四角が印刷してある)不足金額分の切手を貼り、はがきを再びポストに投函してください。あなたの支払の後、郵便物は届けられます」

そこに現金の授受はない。郵便配達の人がおつりを用意する、受取人を確認する、などの手間もかからない。それでいて、スイスポストはあなたの郵便物を人質にとってあるから、料金の取りはぐれもない。あなたが不足金額分の切手を貼って件のはがきを返送しなければ、スイスポストはあなたの郵便物を届けないんだから。

これはどちらが良い悪いという話ではありません。世界はこんなもんだということで。

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学びのポイント:人と仕組みを信頼して、現金を預けられる国は世界の中ではそうそうない。あなたのアタリマエと思っていることの中に、自分では気付かない宝が沢山ある。

2018-08-10 11.35.29
廣峯神社、姫路

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