英語上達へのたった一つの道

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【仕事で英語を使うことになってしまって、いよいよ困っている友へ】

ぴーちゃん、そうか、それは困るだろうね。

じゃあ、フランス語圏に住んで英語で20ウン年間仕事してきた私の体験をシェアするね。

まだ東京で働いていた頃、留学したかったので仕事の後、評判の良い英会話学校に毎日1年通った。

カナダに留学した頃、貧乏学生だったので→「コースを落として落第すると奨学金を返済しなければならない。そのお金がない」→必死で勉強した。90分の授業に予習5時間(特に初めの頃は英語の文献を1ページ読むのに15分かかった)、復習3時間(授業をテープに録音し、全部聴き直した)、とかね。

パリで仕事を始めた頃→オックスフォードやら何やらを卒業した人々が同僚に大勢いた。英語の表現がうまくて私は舌を巻いてばかり。私は国際機関にふさわしい英語で話したり書いたりできない。→コレと思った人の発言をノートしてまねした、各国から貰うレターにあるこれは!という表現をノートして、”英語の言い方集”を作った。

今のチャレンジは、パブリックスピーチ、つまり人前で話す腕を上げたいと思っている。というのはスイスで研修講師などを英語でやるので。→地元のトーストマスターズクラブに入会して、積極的に色々な役割を引き受ける。おかげで英語のスピーチについて毎回学んでいる。

長い話をつづめて言うと、私の場合は動機に尽きる

最後に,何より大事なのは伝えたい何かを自分が持つことと、相手に興味を持つこと。この両方が大事だと思うよ。

ぴーちゃんならこの二つの大事なことを持っているから、あとはやってみることじゃないかしら。

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締め切りの名はオリンピック

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【締め切りが近づくと底力が出る方、いらっしゃると思います。もしその締め切りがオリンピックだったら?】

締め切りがあるのはスポーツ選手だけではありません。

東京2020年に向けて、日本でも色々なプロジェクトが立ち上がっています。リニアモーターカー、都市内WiFiなど、多種多様。

オリンピックの運営に欠かせないのが情報通信技術 (Information and Communications Technology, ICT) システム。それを作り、運営する人々にもまた締め切りがあります。それも何年にも亘る複雑な仕事の相当にキビシイ締め切りが。技術者たちはそれをどうやって乗り越えて行くんでしょうか?

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2020年の東京オリンピック、パラリンピック大会で、情報通信技術 (Information and Communications Technology, ICT) は大きな役割を果すに違いない。数万人にのぼるボランティアのマネジメント、入場券の販売管理、大会や報道関係者用情報システムなど、すぐに思いつく用途を考えただけで、その複雑さ、規模の大きさに頭がクラクラしてくる。

 五輪競技大会に使われるICTは、具体的に言ってどこが特別なのか?経験の豊富なパトリック・ワッティオ氏(以下PW氏、写真)にお話しを伺った。

欧州ICT社会 第34回 オリンピック PW氏写真

 PW氏は、1988年に準備の始まった、アルベールビル(フランス)冬期オリンピック(1992年開催)のICTプロジェクトを皮切りに、約30年間、夏冬のオリンピック、パラリンピック会場で使われるICTシステムに関わり続けてきた。初めは、大会用ICTシステムの製作、運営を担当する会社のマネジャーとして、後には、国際オリンピック委員会(IOC)の技術ディレクターを務めた。そんな経歴を持つPW氏は、五輪競技会ICTの歴史の生き証人である。

五輪ICTは、息の長い、大規模プロジェクト

一回の五輪大会を組織運営する業務は7−8年の間続く。それは開催都市が決まった日から始まり、6年後の大会本番、そして大会終了後も8から9ヶ月の間、業務が続くからだ。ICTもまた同様である。

 ICTは技術革新が速い。当初の予定に変更を迫られることもある。また、担当者としては、限られた予算ではあっても、できるだけ最新技術を使いたい。ここは知恵を絞るところだ。

 五輪大会のために製作されるICTシステムの数は、主なものだけで200から300、ICTに係わる人々は大雑把に言って、3−4千人。ICTを含む、大会関係者の総数は、ボランティアも含め、約15万人という。

電気通信にも、五輪競技会ならではのニーズがある。

ICTプロジェクトには、大会限りの設備、システムと共に、その運用を支えるインフラの建設が必要となる。競技会場内のシステム運用のために、会場外ネットワークの建設も必要になるからだ。そのため、五輪競技大会には、インフラに投資する資力のある通信事業者が必要となる。そのため、ICTのうち、通信部門は、開催国の主要通信企業が担当することが多い。例えば、ロンドン大会のBTのように。

五輪競技大会は、新しい通信技術登場の機会でもある。2018年の冬期オリンピック会場、平昌(ピョンチャン、韓国)では、第五世代 (5G) システムが使われることになっているとか。

日程は絶対

五輪競技会用ICTは、利用目的が多様であることから(大会組織委員会用、競技用、ボランティア管理、会場用交通手段マネジメント、など)、それらに適した、通信、ITシステムからオーディオビジュアルまでを含む、幅広いICT技術が必要だ。その予算配分も、多様な費用負担主体、負担割合など、複雑を極める。しかも、ICTシステムは、開催都市、開催国ごとに異なる都市インフラに適応するよう構築しなければならない。同じ理由で、チケットの販売方法も大会ごとに異なるという。

 しかし、ICT総括責任者にとり、五輪競技会用ICTの最大の特徴は、開催日が決まっていて、その日程が決して動かないことだ。しかもその日は、そのICTの使われる五輪競技会開催日の8年以上前に決まる。世の中にはオリンピックよりももっと大規模で複雑なICTシステムがあるが、開催日が絶対という点は、五輪競技会用ICTプロジェクトだけにいえることだ。

決まった日までに完璧なシステムを作らねばならないという条件は、ICTのプロジェクトマネジメントやシステム構築の進行に大きな影響を与える。それはストレスでもあるが、良い点もある。会期が絶対である以上、何か問題が起きた場合、人々は解決策のためにひたすらエネルギーを集中するからだ。これは、職場の人間関係としては、健康なことだ。

日程が絶対なので、試験には最大限の慎重を期さなければならない。本番で失敗するわけにはいかない。そのため、試験の日程には、予期せぬ故障や、追加試験の必要性も考えて、充分な日程を見ておく。

ICTの変化

ICTに対するニーズも利用形態も大きく変化した。オンラインチケット販売に代表される外部システムとの接続が増加したことから、運用試験の必要なシステムの数が増えたこと、またモバイルニーズの急増に対応する必要が生じた。そのため、情報システムのセキュリティー対策も、カバーする範囲が拡大した。また、もともと個人用として開発されたスマホなどのICT端末(従ってセキュリティーレベルは低い)が業務用に使われるようになり、ネットワークインフラへのセキュリティー要求を高めたこと、会場内で報道関係者の撮影する写真やビデオのような、大容量データを高速で安全に送信する必要が、有線ネットワーク需要を飛躍的に高めていることも、大きな変化だ。

ICTの現場に要求されることは?

ICTは大きく変化しても、現場で働く人々の基本は変わらないとPW氏は語る。

「五輪競技会のICTは、長い長い、マラソンです。その上、大会が始まると、現場の運営に携わる者はタフでなければならない。ICTスタッフは、試合会場の開く3−4時間前からスタンバイします。仕事が終わるのは、試合終了後の更に1−2時間後です。」

「試合は生き物です。いつ何がおきるか、予測できないことばかり。ICTスタッフには、どういう事態にあっても、冷静沈着でいられることが要求されます。私には、会期中は殆ど睡眠時間がありません。」

 ICTという側面からオリンピック、パラリンピックにかかわって来た、PW氏。その彼が、30年の経験を振り返って言った言葉が重い。

オリンピックとは、最小にして最大の複雑なプロジェクトです。そこに係わる人々、組織(政府、企業、団体など)の利害調整は複雑を極めます。それがまた、オリンピックの成功を大きく左右します。」

来たる2020年の東京オリンピック、パラリンピック大会でも、多くの人々がICTに携わることだろう。その人々は、競技の裏側で何を見るだろうか?

ロンドン 五輪大会(2012年夏)のICT担当者たちが、そのノウハウ、経験を二冊の書物に纏めた。下記のサイトから無料で入手できます。

http://www.theiet.org/sectors/information-communications/ict-2012.cfm?origin=homepage

掲載稿はこちら→ 欧州ICT社会 読み解き術 第34回、NTTユニオン機関誌「あけぼの」 2015年3月号

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英国のEU脱退交渉とかけて、ラーメン愛好会から脱退するラーメン好きの人と解く。その心は?

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【英国のEU脱退交渉とかけて、ラーメン愛好会から脱退するラーメン好きの人と解く】

本当はラーメンが大好きなのに、町内会代表としてラーメン愛好会から脱退する任を背負ってしまった人がいる。

その人はこう言う、

「私たちはラーメン愛好会から脱退します。けれども、麺はこれまで通りくださいね。スープと出汁もです。それからチャーシューとシナチクとなるとも忘れないでくださいね。」

英国さん、スイスは小国だけど大EUを相手にそれをずっとやってきたんですよ。必死に知恵を絞って、こすからいとEU諸国に陰口をたたかれながらもね。さあ、今こそスイスと手を組んでその秘訣を教えて貰いなさい。

昨日、英国ースイス商工会のランチョンで、スイスの英国大使のスピーチを聴いて。

これは欧州大陸で地政学のドロドロと複雑きわまりない文化のダイバーシティのまっただ中に身を置いて、ウン十年間もまれてきた者のたわごとです。発言に責任は取りませんのであしからず。

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英国大使、あなたはりっぱに努めを果たされました

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英国が今、スイスから知りたいこととは?

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【英国大使がなぜ今ジュネーブに?】

スイスの英国大使が近々ジュネーブで商工会議所のメンバーと昼食会を催すという。スイスはEU非加盟、英国ももうじきそうなる。「スイスさん、EUなしで景気よくやるコツを教えて下さい」とでも?私が英国ならその点を調べ上げる。

“Global Britain” – Working with Switzerland and Liechtenstein to make the most of new economic opportunities and address the challenges of a fast-changing world.

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仕事でオンラインシステムを使うコツーー私なりの物語

ヨーロッパ・ジャパン ダイナミクスにようこそ!代表の栗崎由子です。

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 最近急にスカイプやZoomといった様々なオンラインシステムを使って仕事を進める機会が増えました。今では欧州や北米では既に、コーチングのような人の心に関わるデリケートな仕事も頻繁にオンラインで行われています。

欧州でビジネスをしている中で、電話会議から始まって試行錯誤しながらたどり着いた私なりの使い方のコツをお伝えします。住む場所にかかわらず、家で仕事をされる方には特に知っておくと便利なコツなので、ぜひ読んでみてください。

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ジュネーブに住む私にとって、日本の人々はもちろん、欧州や北米の人々と仕事を進めるために、スカイプやZoom, Webinarのような手軽に使えるオンラインシステムは必須だ。

ただ、オンラインは対面のコミュニケーションとは違うため、使い方にコツがある。特に、ワールドカフェのようにグループディスカッションを行う場合はなおさらだ。

10月17日、私はIAFジャパンの主催した、ハイブリッド・ワールドカフェにジュネーブから参加する機会があった。これはZOOMというシステムを使い、東京を本会場にして、アジアや北米、欧州からの参加者を繋ぐ、意欲的な試みだ。対面とオンラインの両方を用いてワールドカフェを行おうというのである。

(“ワールドカフェ・アジア パート2 グローバル・コラボレーションの新たな可能性”。詳細はFacebook のイベントページを参照; https://www.facebook.com/events/1269917323029515/

私もその時に「私なりの物語」と題してオンラインで仕事を進めるコツをプレゼンしたのでここにまとめておこう。

☆ オンラインを仕事に使うコツーー「私なりの物語」

1.背景 私のオンラインシステムのつきあい

  • 私は以前、世界230カ国に拡がる世界規模の企業に勤務していたため、電話会議は仕事に欠かせなかった。その後技術の発展につれてWebinar,  テレビ会議なども使ったが、合計するとこのような遠隔コミュニケーションシステムを20年以上使っている。
    • 全てが国際会議だった。
    • プロジェクトマネジメントなど、会議を頻繁に行う必要のある時には特に便利だった。
  • フリーになった今も多用している。今はスカイプを多用している。Webinarも時々使う。

2.私の学び

  • コツは、心の距離の克服だと思う。
    • 直接に顔を見ないため、互いに得られる情報が少ない。そのため感情が伝わりにくい。
    • 背後事情も伝わりにくい。
    • ネット(電話)を切ったら、すぐに元の日常に戻る。会議中には参加者相互間にそれなりの熱意が生まれるものだが、オンライン会議ではそれが持続しない。
    • スカイプでもカメラを使用する方がコミュニケーションは快適だ。
  • 多すぎる機能は不要だ。例えば、企業用として毎回パスワードを変える機能のある電話会議がある。これは設定が煩雑になるだけで、実際には不要な機能だ。
  • 国際会議の場合、電話会議は手軽な反面、料金が高いことが問題。今はネットを使うのでその問題はほぼ克服できたのではないだろうか。

3.私なりの解決策

  • 以前、欧州、北米の同僚たちのリーダーとしてあるプロジェクトマネジメントのリーダーを務めた。私は特に問題の無いときも、定期的に(週一回)ミーティングを行なった。
    • 人が集まると、なにかしら話すべきことは出てくる。それが大事だと思う。自分はこのチームに属しているという感覚を維持できるのだ。
    • ところが、プロジェクトリーダーが私の後任者に変わり、彼の提案で何か案件のあるときだけ電話会議をしよう、ということになった。あっというまにその仮想チームは消滅した。
  • オンラインコミュニケーションには、人としての感情を込めることを、限られた手段だからこそ大いに留意しなければならない。嬉しいことに、このような感情を込めたコミュニケーションは日本人の得意分野ではないだろうか?
  • Webinarは仕事の打ち合わせに便利だ。顔と資料が両方見られる。リアルタイムで資料の修正もできる。

4.べからず集

  • オンライン会議中にキーボードを打つべからず。マイクが音を拾って耳障りだ。
  • 時差に注意すべし。技術に時間はなくても、人は時間から逃れられない。以前、時差の都合で夜中の2時にワールドカフェ参加の経験あり。ところが頭が働かない。これでは折角のワールドカフェも意味がない。

☆ ハイブリッド・ワールドカフェについて オンライン参加者としての感想

  • ジュネーブの自宅から日本の人々と話せたのは良かった。ワールドカフェで同じグループになった人の中には久しぶりにネット上で再会した日本の友人もいた。
  • プレゼンを聴いている間は結構退屈なものである。発表しておられる方には申し訳ないのだが、この退屈さはどんなに面白い発表であっても逃れられないのではないか?というのは、オンライン参加だとリアルの会場と違って目のやり場がない。スクリーンを睨むほか無い。こういう状態は退屈なものなのだと知った。これはなんとかして解決すべき問題だと思う。
  • 今回私は一人で日英語の両方でプレゼンを行ない、議論も行なった。これは相当に頭の負担が大きい。第一プレゼンしながら考える余裕がない。たとえ複数の言葉を話せる参加者であっても、外国語が混じるときには通訳をつける必要があると思う。
  • 最初の二つのプレゼンが終わった後コーヒーブレークがあったが、これはホッとした。気が抜けて良かった。オンラインでもブレークの時間は必用だ。
  • オフライン会場の人々にはイベントの後懇親会があったが、オンライン参加者にはない。オンライン参加とは孤独なものである。

☆ オンラインを使いこなすコツをテーマに最近幾つかの記事を執筆しました。もっと深く知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

言葉は贈り物ー国際会議こぼれ話

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【今私がそれをいわなくても、と思ってませんか?伝えなければ伝わらないんです。】

その時、オバムさんは真っ黒い顔をくしゃくしゃにした。心から嬉しそうな表情、そこには安堵もまた混じっていた。

先週、私はある国連関係の国際会議に出ていた。日本代表団のために議事録を書くのが仕事だった。

オバムさんは、その議長を務めていた。

決して易々とは行かない数々の議題、一筋縄では行かない、会議のベテランたち。

四日間の会期中、オバムさんはいつも冷静で忍耐強く、謙虚で、どの人の意見も尊重しながらも、テキパキと議事を捌いていった。時にはユーモアを交えながら。

この人は素晴らしい!とおもった。

最終日、すべての討議項目を終え、会議が閉会したとき、私はオバムさんに感謝したかった。こういう会議の常で、最後に会場の参加者は議長の労をねぎらって拍手をした。だから、その拍手の中で私も議長に感謝していたんだけれど、それだけで終わらせたくなかった。私は、自分の気持ちを彼に伝えたかった。

会議が終わり、人々が退場しかけた頃、オバムさんは全ての仕事を終えて議長席から降りてきた。彼の廻りには誰もいなかった。

チャンス!

私は迷わず彼に近づいて行った。

「ミスター・オバム、あなたの素晴らしいチェアマンシップをお祝いさせてください。私は、かれこれ20年近くこの組織の会議に出ていますが、あなたはその中で私の出会った最も素晴らしい議長の一人です。」

その時だ、彼が顔をくしゃくしゃにしたのは。

彼のその顔を見た瞬間、「あ、言葉は贈り物なんだ!」と気づいた。

そしてまた、安堵が彼の顔に走ったのを見て思った。

彼に面と向かってその仕事ぶりを褒める人は、なかなかいないんだろうなと。

彼だって、自分が議長として良い仕事をしていたかどうか、会議に出ていた人の評価は気になるだろう。

思い切って、オバムさんにお礼を言いに行って良かった。

気持ちを伝えに行って良かった。

オバムさんは、私からの贈り物を受け取ってくれた。

表現して、良かった!

自分の気持ちは、伝えなければ伝わらないんだ!

ITU会議場
国際会議場, ITU(国際電気通信連合)

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20年かかってわかった国際社会で生きるための力とは? –欧州の経験から

 私もお人好しの日本人だった。

「なぜもっと早く昇進したいと言いに来なかったの?会社は今年は減収なので、全社的に昇進を止めているの。」

上司からそう言われた時、それは、自分がこの期に及んでもどれだけお人好しの日本人なのか、後悔と痛みを伴って分かった瞬間だった。私がヨーロッパで仕事を始めてから20年以上が経っていた。

ここで私の経歴について、少しお話ししよう。

私は生まれも育ちも日本である。日本ではNTTに約10年間勤務した。その後、1989年に経済協力開発機構(OECD)にポストを得、東京からパリに移った。当時OECDの日本人職員の大半は官庁からの出向だったが、私は公募だった。

以来四半世紀以上の間、いろいろな山坂を超えながら、私は欧州大陸で仕事をしてきた。OECDの後、多国籍企業に転職し、国際関係担当マネジャーとして世界各地で開かれる会議に出席した時期もあれば、終身雇用の無い外国のこと、失業して不安な日々を過ごしたこともあった。

振りかえると私は、仕事でも私生活でも、一個人として欧州とヨツに組んできたのだ。日本の組織の一員としてでなく。

現在日本には、国際社会で仕事をしたいと思われる方や、そのような人材を育成する方々が大勢おられる。そのような方々に、私の経験とそこから身につけてきた「グローバル力」ともいうべき力とは何かをお話しし、御参考にしていただければと思う。

写真1 モンブラン橋、ジュネーブ
モンブラン橋、ジュネーブ(撮影 筆者)

冒頭のエピソードに話しを戻そう。

この経験は、ジュネーブに本社を置く、ある多国籍企業に勤務して10年以上経った時のことである。

私は本当にお人好しだった。もともと日本を出たのは自分の意志である。それ以来、国際機関や多国籍企業で100を優に越える国籍の人々と仕事をしてきたというのに、私は芯から日本人だったのだ。「良い仕事をしていれば、きっと誰かが見ていてくれる、そういう私に報いてくれる」、私は無意識のうちにそう思っていたに違いない。それは日本人なら大半の人が思うことでもあるだろう。

頭では分かっていた。国際機関でも、その後に移った多国籍企業でも、定期的な人事異動や昇進、定期昇給などは無かった。昇進も昇給も、自分から仕掛けていかなければならない。「自分はABCの仕事を手がけ、XYZという成果を出した。だから、昇進させて欲しい、昇給すべきだ。」そのように言って、上司と話し合わなければならない。そういう議論をすることは、上司との交渉でもなければ、ましてや攻撃ではない。当たり前の話し合いなのだ。

私にはそれができなかった。昇進していく同僚たちを身近に見ていたのに、自分の昇進を自分から上司に話しに行こうという発想さえ、私にはなかった。良い仕事をしていれば、きっと昇進が向こうからやってくると思っていたのだ。

思い込みに気づく必要

日本の常識は、外国での常識ではない。頭では誰もがそう分かっている。ところが、現実にはいつのまにか、誰もが自分に染みついた価値観の通り行動してしまっている。ここに異文化社会で生きる際の落とし穴がある。

日本人だけではない。人は誰もが何らかの文化的背景、価値観を持って生きている。そのため、文化の違う社会で生きる人間はどうしても、多かれ少なかれ同様の落とし穴を経験するものだ。

ただ、日本人だからこそ充分に注意し、少なくとも自分にはそういう落とし穴があるとあらかじめ覚悟しておくことは役に立つ。日本人のモノの考え方は、世界の中でも相当にユニークだからだ。そう思っておけば、外国で、または外国人と仕事をする中で「何かおかしいな?」ということに出会ったとき、なぜ自分はそう感じるのか、一歩下がって考える余裕が生まれる。それは自分が無意識のうちに思い込んでいる常識に照らして「ヘンだな」と思わせるのか、それとも別の原因があるのか、考えるきっかけになる。その点を意識するとしないとでは、異文化社会に適応する上で、大きな違いが出てくる。

 身につけるべきグローバル力

国際社会とは、外国に行って仕事する場合だけではない。国内で仕事をしていても、上司や部下、同僚に外国人、つまり自分と文化を異にする人々が登場するようになった。日本国内にも、国際社会が育ちつつあるのだ。

そういう時代に生きる皆様には、「グローバル力」を身につけていただきたいと思う。「グローバル力」とは、国際社会で普通に起きること、国際社会で仕事を進める上で基本になっている事柄である。

1.自分の意見を持つ力

他の人に言われたことや暗黙のルールを鵜呑みにせず、自分はどう考えるのか、一度自分の中に引き取って考え直す力。

2.自分の考えを主張する力

これがサラリとできるようになったら、しめたもの。

3.相手に、率直に質問する力

日本の外には、あうんの呼吸で通じるものは何もないと思ってよい。だからこそ、わからないことを質問する権利があなたにはある。質問は他者への攻撃ではなく、「あなたの話に関心を持っている」というサイン、一種の敬意でもあるのだ。

4.違う意見を持つ人と、建設的な対話をする力

異なる意見を持つ相手の、意見と人格とを混同せず、意見は意見として聴くこと。そうして、自分の意見も勘案し、課題のより良い解法を提案する力。

5.人を個人として見る力

国際社会では、自分の想像を絶するような意見の持ち主、文化的背景の持ち主に大勢出会う。そういう人々と建設的に仕事を進めるためには、相手を個人として捉えるよう心がけることが大事だ。相手に国籍、性別、宗教などのレッテルを貼ると、相手の意見を汲み取り損ねて、自分が損をする。

上記に挙げた「グローバル力」は、練習によってかなりの程度身につけることができる。また、日本国内でも実行できるものが多い。

「グローバル力」を身につけるためには、他流試合を繰り返すことだ。例えば、自主的に社外の人々との勉強会に行くなどである。その際、どんな集まりでも、最低3人の知らない人と話をすることをマイルールにすると良い。

小さな成功を積み重ねて行こう。それはきっと、国際ビジネスに生きる。

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新しいことを実行に移すとき、失敗はつきものだ。何かにチャレンジした結果の失敗を喜ぼう。失敗は学びの資源だからだ。そういう楽観性もまた、国際社会を生きる力だ。その力を育てるのは、未体験ゾーンに飛び込む勇気と、それを楽しむ好奇心だ。私はそのようなマインドセットをもつ日本人が増えることを期待している。

 

この原稿は、「PLAZA グローバル経営」、グローバル経営 2016年4月号、PP28-29、に掲載されたものを、編集部のご許可を得てこちらに転載しています。

掲載稿はこちら→ 2016_04_PLAZA