北朝鮮の韓国砲撃のニュースを聞いて

11月23日に起きたこの事件。私がそれを最初にを知ったのは、11月24日でした。

今日、27日は、雪に降り込められた土曜日。日本メディアとヨーロッパメディアではどう報道しているのか、違いは何か?日本(日経新聞、NHKラジオ)と英国(BBC、国際ニュースウェブキャスティング)による報道を比べてみました。

日本のメディアに臨場感が強く、BBCは少し距離を置いているのは、当然のことと思います。

日本のメディアは、現地の様子を生々しく伝える特派員の報告、管内閣の現時点での対応と共に、東アジア国際政治の専門家による、中国、アメリカの利害を視野に入れた解説とを報道していました。日本は現地に隣接しているので、報道も盛りだくさんです。

BBC報道の、25日のテーマは、「何故中国は沈黙しているのか?」、26日は、「黄海で行われる米韓合同軍事演習への影響」。この事件を国際政治地図の中に置いて見ると、アメリカ、中国という二大国の利害が、北朝鮮、韓国の危機の行方に重みのある影響を持つと、BBCは見ているわけですね。現地から来る具体的情報はありませんが、その分、大きな時間の流れと地球規模での力の応酬の中で大局を見ることができるということでしょう。

その中で、ICTに関係する記述で、目を惹かれた報道がありました。ソウルの街の様子を伝える記事の中にある、ごく短い記述です。(日経新聞、 国際版、11月24日付け、6ページ)

携帯電話のメールで軍の予備役召集というウソ情報を流した人がいる、警察が捜査中と、というのです。それ以上の記述がないので、詳しいことは私にはわかりません。もし本当なら、ちょっと信じられないと思いました。けれども、情報を速報するために携帯電話メールを使うことが珍しくなくなった社会では、こういういたずらもありうるなあとも。ただ、韓国では、人々が動揺しているときだろうに、そういうことをする人もいるのかと、やや複雑な気持ちでした。

複雑というのは、ICTは使いようで、役にも立てば、迷惑にもなることが、ここに端的に出ているからです。動機は何であれ、この件は、悪い冗談では片付かないと思いますが、反面、韓国に限らず、社会全体で人の心が動揺しているときには、同様のことが起きるだろうとも思います。携帯電話のような情報機器は便利ですが、そこから伝わる情報を受け取る人に健康な判断力があってこそ役立つ、ということですね。

でも、もし私が、今のような状態の韓国にいて、そこに心の動揺につけ込んだような情報がメールで届いたらどう反応するか、、。正直言って、あまり自信がありません。

うーんと唸って、防御策を考えるに、怖い情報であるほど、一つの情報源を鵜呑みにせず、いくつかの情報源に当たってみる、ということでしょうか。

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