人権理事会で今の日本を垣間見る

今日(日本時間2月26日)、日本の朝のテレビニュースで、私の取材した、日本の人種差別撤廃政策の審議のニュースが報道されました。現在ジュネーブでは、国連人権理事会の一部である、人種差別撤廃委員会が開かれて、各国の政策レビューが続けられているのです。Aテレビ局のウェブサイトでそれを観られてラッキー!原稿は東京におられる本職の記者さんが、私の纏めた会議要旨などを元に書かれました。ビデオは、私が前日伝送したものを、上手に編集してありました。

プロって凄いですね。自分が現場にいなくても、私の会議レポートを元に、手際よく要点を掴んでニュース原稿にしてしまう。要点を掴むスピードの大切さを学びました。こういう世界もあると思って、新鮮な感覚で見ています。

この委員会、日本がなぜ、強い経済力と尊敬される文化を持ちながらも、国際社会のリーダーになれないでいるのか、その理由が自ずとわかるような体験でもありました。 日本は色々な意味で、幸せだったのです。日本の外では、今も国内の民族が争うことの続いている国が多いのが、現実です。日本は、その痛みを殆ど経験しないで今までやってこられたのでした。 文化の多様性を認め合おう、尊重し合おう、違う文化を持つ人々と、対等に付き合おう、という意識が世界の潮流となった今、日本にも、国内に住む、異なる文化、言葉を持つ人々の存在を、しっかり認める時が来たと思います。

そういう、豊かで深い内容を、1-2分の限られた時間で報道することには、やはり無理が出ます。報道は、人権委員会での議論を伝えるというよりも、そういう国連と日本との関わりを、少しでも多くの方の気に留めて頂くことが出来れば、成果はあったとしなければならないのでしょうね。

この会議には、日本から、多くの人権関係のNGOの方たちが、傍聴に来ておられました。皆さんは、英語で資料を作成し、人権委員のメンバーとも話し合いをしたそうです。日本のNGOは、このような国際的活動をするまでに、成長したのですね。

また、政府代表団、NGOの双方に、何人もの女性が、リーダー、中核として参加しておられました。これは嬉しい変化です。かつて私も公私の国際会議に何度も参加しましたが、女性は私一人か、または本当に少数でしたから、これは社会の大きな進歩です。 私にとっては、仕事として、こういう会議を傍聴できたのは、とても幸運でした。

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